サラリーマンを辞めて1年目。

妻子のいるなかでの脱サラ。

 

とにもかくにも家族を養わなければならないという強い危機感。

毎月、売上目標を立て、その目標達成に向けて黙々と仕事をこなす日々。

 

月の売上100万円を目標とし、

その目標をクリアしたら110万円、

さらにその目標をクリアしたら120万…

 

で、200万を超えたあたりでこう思いはじめたんですね。

この数字に何の意味があるのか…

と。サラリーマン辞めて2年目の頃です。

 

売上は自社媒体での広告収入。

売上がそのまま粗利になります。

経費のなかで大きいのはライターさんへの外注費や、アドワーズ広告などの広告費。

それでも売上の10%にも満たない額。

大半は手元に残り、小さい会社ながら法人税もガッツリ払ってます。

 

うちの会社で年商2,500万円だと、サラリーマンの年収2,000万円以上に相当すると思います。

 

もうこれくらいの額になると、家族を養うには十分で、

家族を食べさせないといけない、という当初の危機感は薄れてきます。

 

ただ、ここで強調したいのは「薄れて」いくだけで、

危機感が消えるわけではない、ということ。

絶対的な安心感は得られない

これは経営者の仲間ともよく話すのですが、

いくらお金を稼げるようになっても、

いつまで稼ぎ続けられるか、というのは

事業をしている本人でも分からないものです。

 

いまは調子がいいけど、少し先はどうなるか分からない。

 

つねに不安のなかにいます。

 

なので、危機感が完全に消えることはありません。

上場するなり、事業売却するなりして、億単位のまとまったお金を得ることができれば

安心感が得られるのかもしれませんが、私には分かりません。

 

絶対的な安心感は得られない、

危機感とはこれからもずっと付き合っていかなければいけない、

 

というのがはじめに気付いたことです。

自分の原点に立ち戻ることになる

一方で、これくらい稼げるようになると、

売上目標の金額は、ただの数字でしかなく、

特別な意味をもたなくなってきます。

 

そう、最低限の金額を確保できれば、お金を追うこと自体には何の意味もない、

と気付いたのです。

 

そして、

 

「自分は本当に何がしたいのか?」

「何のために仕事をするのか?」

 

という根本的な部分をあらためて見つめなおすことになります。

いうなれば、自分の原点に立ち戻ることになります。

 

企業なんだから社会貢献することを真剣に考えるべきかも、と考えたこともありました。

でも、社会貢献すること自体を目的にしても、

きちんとした動機がなければ、それは長続きしないでしょう。

 

例えば、

地元に新たな雇用を創出したい、

女性の社会進出のために主婦に仕事を提供したい。

 

こういったことを目的にすることは、それはそれで素晴らしいことだと思います。

ただ、本気でそうさせようと思わせた、何か強烈な出来事、経験が自分にあるでしょうか?

もし、そういったものがないのであれば、その気持ちはすぐに冷めてしまうでしょう。

 

自分はそういった経験はないので、そのスタイルでは長続きしません。

自分の本当にしたいことをやって、結果として、社会に貢献する。

これがいちばん理想的なスタイルだと思っています。

ワクワクする仕事か?

自分の場合は、特定の分野に対する思いはあるにはありますが、

根本的には仕事に「ワクワク感」を求めています。

日々、楽しく過ごしていけるような「ワクワク感」です。

月並みですが、これが本心です。

 

なので、一つの分野にいつまでも執着することもなく、

ある程度詳しくなると、別の分野を耕しにいこうとします。

ウェブの会社だからといって、ウェブの領域にとどまっておくつもりもありません。

 

来年からは不動産業に進出します。

そのための準備もだいぶ進んできました。

資産運用するために大家さんを目指したりするわけではありません、念のため。

 

稼いだお金は新しい事業の立ち上げに投下していきます。

別に失敗してもいいんです。

それで「ワクワク」できて、結果として何かを学べれば。
何かを学べれば、自分の「稼ぐ力」も上がるはずなので、

失ったお金はそのうちきっと戻ってきます。

 

稼ぐ力を上げ、どのような環境であれ、ある程度稼ぐことができるようになることが、

将来に対する不安を軽減することにもつながってくると思っています。