コンテンツマーケティングの重要性が叫ばれて久しい。

いかにコンテンツの網羅性を高め、深掘りしたものにするか、

その方法論も確立されつつある。

 

しかし、本当にそういったコンテンツが上位表示されるのか?

 

上位表示されるのであれば、

検索エンジンは何をもってコンテンツの優劣を評価しているのか?

非常に興味深いところである。

 

今回、弊社が運営するサイトの特定の1ページを、

ウェブマーケティングの第一人者に改修してもらい、

検索順位の変動を観察した。

 

早速、結果を紹介する。

弊社クライアントが関わるので、検索ワードは明らかにできないが、

特定キーワードで上位表示を狙った結果である。

 

検索順位の変動

 

青矢印の時点で、改修したコンテンツをUPした。

グラフのとおり、検索順位は時間をかけて

10位付近からじわじわと1位にまで上昇した。

 

断っておくが、リンクを集めるような行為は一切していない。

自演リンクはもちろん、ソーシャル等でも一切リンクを集めていない。

プライベートな悩みに関する分野であるため、

自然にリンクが集まるようなこともない。

 

さらにいうと、改修したページをUPしてから、検索順位が1位にくるまで、

このサイトの他のページには一切変更を加えていない。

 

それでこの結果である。

見事としか言いようがない。

 

以下、経緯を詳しく説明する。

脅威のライティング力!プロの技を垣間見る。

 

「これで上位表示されますよ」

 

今回、株式会社ウェブライダーの代表松尾茂起氏(以下「松尾さん」)に

コンサルを依頼した。そのコンサル終了間際の、松尾さんからの一言。

 

コンサルでは、松尾さんの質問に回答する形で、

基礎知識、業界情報、業界内でのポジションなどを説明した。

 

一通り説明した後、

「少し待っていてください」

と言われて、待つこと30分。

 

サラッと記事を書きあげた松尾さんの口から、冒頭の発言。

 

依頼したサイトは、一般の人には馴染みがない分野。

松尾さんも同様で、この分野に関する知識はゼロだったはず。

 

しかし、的確な質問で記事に掲載すべき情報を頭にインプットして、

ページ構成の大枠を決め、そこから僅か30分ほどで記事が完成。

 

この分野に詳しい自分からみても、記事内容は「見事」の一言。

 

情報を求めてくる人に対して、

網羅的、かつ深掘りされた具体的な情報が記載されており、

「プロ」の技をまざまざと目にした瞬間だった。

 

松尾さんをご存知の方は多いと思うが、

SEOに強いテンプレート「賢威」を開発されていたり、

最近では「沈黙のWebマーケティング」といった本も執筆されている。

 

ノウハウもオープンにされていて、

http://www.cpi.ad.jp/bourne-writing/

などを見れば、コンテンツの考え方は事細かに説明されている。

以下の記事後半ではマインドマップも公開されていて参考になる。

SEOライティングの鼓動

 

この思考を自分のサイトに適用すると、どうなるのか?

実際にレクチャーを受けて、勉強させてもらった。

 

今回、重要だと思われるポイントを、簡単にいくつか紹介する。

 

自分事にさせ、全ての解決方法を提示する

ポイント1 問題を自分事にさせる

このサイトはある悩みをもった人を対象としている。

そういった悩みをもった人がサイトを訪れたとき、

まずその悩みを自分事として真剣にとらえてもらうことから始まる。

 

その悩みを放置するとどうなってしまうのか?

同様の悩みを抱えた人はどれくらいいるのか?

などについて詳細に情報を提供する。

 

当たり前のことだが、ここを丁寧に詳しく説明した。

もともと少しは意識していたものの、内容が薄く、

今回の修正でいっきに厚みを増した。

 

ポイント2 問題の全ての解決方法を提示する

サイトを訪れた人は、特定のサービスの情報を探しているわけではない。

自身の問題を解決する最適な方法を求めている。

 

その期待に応えるため、自社サービスの情報だけでなく、

問題を解決するためのすべての方法を整理して提示した。

ここで情報を出し惜しみすると、このサイトの情報は限定的だと判断され、

サイトから離脱させる要因になるだろう。

 

ポイント3 自社サービスの強みをアピールする

ポイント2まででは、単に情報を提供しているだけである。

全ての解決方法を提示したうえで、自社サービスをアピールする。

他の解決方法に比べて、自社サービスの優位性を詳しく説明する。

 

特定サービスの情報のみを与えるのではなく、

全ての情報を与えたうえで、自社サービスの優位性を説くことで説得力が増す。

 

以上、簡単に自身が重要だと感じたポイントを記載した。

もちろん、ほかにも非常に示唆に富む指摘を頂いた。

 

ノウハウは全公開されているので、

詳細は上記URLをたどって記事を読み込んでもらえればいい。

 

こういった修正により、検索順位は1位まで上昇した。

では、修正前後で、数値面でサイトにどのような変化がおきたのだろうか?

 

上位表示に効いたのは、滞在時間?直帰率?

アクセス解析データをもとに、改修した10月の前後で、

数値がどのように変わったのかを確認した。

10月のデータを含めず、前後数ヶ月の数値の変化である。

 

このページの滞在時間は、

改修前: 28秒 → 改修後: 57秒

と約2倍に伸びたのに対して、直帰率は

改修前: 33% → 改修後: 44%

と3割増えた。

 

限られた期間の、限られた要素の情報だけで何ともいえないが、

直帰率が上がっているにも関わらず、順位が上昇していることから、

滞在時間の改善が上位表示に大きく影響していると考えられる。

 

個人的な考えでは、1ページで十分な情報が得られれば、

訪問者は別のページを回遊する必要性がなくなるので、

直帰率の増加は大きなマイナス要素になっていないのではと考えている。

 

真相は、検索エンジンのみ知り得るところであるが、いずれにせよ、

ユーザーの期待に応える方向に向かっていれば結果はついてくる

ということか。

 

ちなみに、この考え方を取り込んだ他サイトでも順位は上昇している。

ただし、他サイトでは、

新しい記事を不定期にUPしたり、

既存記事にイラストを挿入したりしているため、

上位表示の原因を純粋に特定することは難しい。

 

このサイトについては、順位変動を観察するあいだ、

あえてサイトのメンテナンスを止めていた。

結果として、非常に分かりやすい事例になったと思われる。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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