【M&A業者視点】motoさんが「転職アンテナ」売却で成功した3つのポイント

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先日、motoさんご本人から発表がありましたが、国内最大級の転職メディア「転職アンテナ」を運営するmoto株式会社を上場企業のログリー株式会社(敬称略、以下「ログリーさん」と略します)に株式譲渡されました。


ログリー株式会社 吉永社長とmotoさん@ログリー本社

サイト売買Zは、motoさんから共通の知人を介して売却相談を受け、売手側のFA(アドバイザー)として売却活動を支援させて頂きました。

・売上好調の「転職アンテナ」をなぜ売却しようと思われたのか?
・ログリーさんに決めた理由は何だったのか?
・ログリーさんに売却した後、ログリーさんとともにどこを目指すのか?

など一般的な質問については別途インタビューが企画されていますので、この記事では少し趣向をかえ、motoさんのコメントも交えつつ、今回のM&Aに関わった業者視点でmotoさんの売却活動を振り返ってみたいと思います。

motoさん自身、初めての会社売却でしたが、初めてにも関わらず素晴らしい動きをされていました。

これから売却を考えている方の参考にもなるかと思いますので、何が良かったのか、3点ほどピックアップしてご紹介します。

専任媒介ではなく一般媒介で活動開始

1点目はM&A業者との契約についてです。

もともと弊社が売却相談を受けた時点で、すでに他のM&A業者で売却活動を開始されている状態でした。

業者によって異なりますが、多くの業者は、初期段階で専任媒介契約を結ぶよう売主に提案します。

専任媒介契約というのは、売主が他の業者に重ねて売却依頼することを禁じるものです。これに対して、売主が同時に他の業者に売却依頼できるものが一般媒介契約です。

専任媒介は基本的に業者都合のもので、案件を自社で囲い込み、他の業者に案件を決められるリスクを排除するためのものです。

売主からすると、専任媒介は特定の業者に依存することになり、その業者の動き如何によって、買手候補となる企業と接触する機会を失う可能性も多々あります。

motoさんもはじめに売却活動を開始した他の業者で専任媒介を提案されていましたが、
「専任媒介にするつもりはない。」
ときっぱり断られていました。

「M&Aは初めての経験で、右も左も分からない状態だった。面識のない特定の1社に依存するのは極めてリスクが高い。」
と考えられたとのこと。

業者から専任媒介を提案されると、何も疑問に思わずそのまま受け入れてしまう方が多いなか、落ち着いた賢明な対応だったと思います。

そして、しばらくの間、弊社含めていくつかの業者で実際に売却活動を走らせてみて、

・活動報告はきちんと行われるのか
・どういった企業にコンタクトをとっているか

などをチェックされた上で、売却活動の途中から、弊社から専任媒介の話は一切していなかったのですが、
「これから売却活動はサイト売買Zさん1社にお任せしますので、後はお願いします」
との依頼を頂きました。

先ほど専任媒介は業者都合のものと説明したので、「なぜ専任媒介?」と思われるでしょうが、実は専任媒介は悪いだけのものではありません。デメリットもありますが、メリットもあります。

一般媒介で同時に複数の業者が売却活動を行うとなると、どの業者もビジネスでやっていますので、業者は否が応でも空振りするリスクを考えざる得ず、どこまでリソースをかけてよいものか非常に悩ましいものなのです。

しかし、専任媒介ではそういったリスクを考えなくてよいため、どこまでもリソースをかけることができ、営業活動にも熱が入ります。

今回、業者をある程度見極められたうえで一般媒介から専任媒介にするところが、業者心理も掴まれており何とも絶妙な方法でした。

motoさんいわく、

「転職エージェントを利用するときと同様に考えた。転職するときは、複数の転職エージェントに相談して、良い求人案件をたくさん紹介してくれる転職エージェントに途中から1本化することで、さらに良い求人案件を持ってきてくれることが期待できた。M&A業者に対しても同様に、優れた買手候補を連れてきてくれるサイト売買Zさんに1本化した。」

とのことでした。弊社としても、専任媒介で依頼いただき、リソースの制限を気にすることなく取り組むことができ、とてもありがたかったです。

なお、業者選びはM&Aにおいて最も難解なステップの一つです。

業界のなかにいるからこそよく分かるのですが、一口にM&A業者といっても、本当に多種多様です。業者によって得意としている業界も違えば、扱っている規模感も異なります。同じ会社であっても、担当者によって力量は全く異なります。

業界のなかにいる弊社ですら、一緒に仕事をするM&A業者を見極めるのには苦労しているのが実情ですので、初めてM&Aを考えているような方にはなおさらです。

いつでも即レス

2点目はレスポンスの速さについてです。

売却活動を始めてから譲渡契約を締結するまで、売手はM&A業者と文字通り膨大な数のやりとりをすることになります。

motoさんに関しては、ここのレスポンスが、毎回、即レス、即レス、即レス・・・で、とにかく速かったです。時間帯、曜日に関係なく。

普段から即レスを徹底されているとのことでしたが、M&Aではやりとりに時間をかけないこともとても大切です。

M&Aは縁とタイミングが大切」とよく言われますが、実際そのとおりです。

素敵な縁に恵まれても、交渉に時間をかけすぎたり、ちょっとしたタイミングがあわずに成約に至らなかったというケースは山のようにあります。

買手が情熱をもって前向きに購入検討を進めている状況であれば、売手のせいでその検討スピードを落とすことがないように、買手の要求する資料や質問に対してタイムリーに対応していく必要があります。

今回はログリーさんの検討を止めるようなこともなく、スピーディに対応できたと思っています。

要求を出しつつも、引くときは引く

3点目は交渉方法についてです。

オンラインとリアル含めて何回かログリーさんと面談を重ねましたが、いずれも終始とても和やかなものでした。

初回の面談から、ログリーさんの役員の方々がmotoさんに対して最大限の敬意を払って接してくださっていたのがヒシヒシと伝わってきていましたし、motoさんもそれを感じて早い段階からログリーさんと一緒にやってみたいという気持ちを持たれていました。

そうはいってもこれだけ規模の大きい案件なので、色々と条件交渉が発生します。

これまで情熱を注いで育てたメディアを売却されるわけなので、売って終わりではなく、可能な限り今後も関わり続けたいという希望を持たれており、金額だけ合えばOKというわけでもありません。

motoさんからログリーさんに対して様々な要望を出しました。

幸い、多くの要望をログリーさんに受け入れてもらうことはできましたが、「この要望は現状をみると出さない方がよさそう」とか、「こちらの要望を受け入れてもらったので、ログリーさんのこの要望はそのまま受け入れた方がいい」という感じで、引くべきところはサクッと引き、メリハリをつけて交渉できたかと思っています。

面談で細かい条件交渉がおこなわれ緊迫した雰囲気になるケースも多いのですが、今回は、面談に同席していた弊社も驚くほど、毎回穏やかに進展していきました。

motoさんいわく、

「相手の立場・状況を考えながら交渉を進めていくのは転職活動でも普段の仕事でもまったく同じ。また、Zさんからつねに現実的かつ納得感のあるアドバイスをもらえていたのも大きかった。Zさんは、こちらが無理な要求をしようとすると、はっきりと無理といってくれましたし、『それは無理だけど代わりにこういうのはどう?』という感じで代案も示してくれた。こちらの要望をそのまま買手に伝えるだけの他業者に比べて、やはり大きな違いがありました。」

とのことで、最後に弊社に対する褒め言葉も頂きながらも、やはり転職活動で経験されてきたことを存分に発揮されたとのことです。

以上、3点を挙げさせてもらいました。

交渉内容に関わるため、具体的に記載できない部分もありましたが、特に1点目、2点目は誰でも実践できる内容ですので、これから売却を考えている方は参考にされてみてください。

最後にmotoさんから今回弊社を利用していただいた感想を頂きました。

「友人の紹介でサイト売買Zさまを利用しました。最初はいくつかの仲介業者さんに依頼していましたが、案件の質や条件交渉などのスピードが最も速かったので、サイト売買Zさま専任でお願いすることにしました。色々とアドバイスをもらう中で、自分ではできなかったことや気が付かない視点をもらうことができたのはとても良かったです。今回はありがとうございました!」

ご利用いただき、本当にありがとうございました。今後のさらなる活躍をお祈り申し上げます。

※ インタビュー実施日:2021年4月12日

編集後記:
買手側FAのM&Aクラウドさんからも2021年5月24日にインタビュー記事がリリースされました。

【ログリー×moto】ネイティブ広告のパイオニアと人気転職メディア。話題性抜群のタッグで、HR領域にイノベーションを起こしていく

弊社とは異なる観点から記事を書かれています。サイト売買Zもインタビューに参加しておりますので、ぜひご覧ください。

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