サイト売買で非公開案件の情報を入手するには?
ここのところ公開案件を扱うことが少なくなり、もっぱら非公開案件を扱っています。(サイトURLを伏せた状態で当サイトの案件一覧に掲載する案件を公開案件、掲載しない案件を非公開案件とよんでいます。)
非公開案件が増えている背景については別記事でまたお話したいと思っていますが、買主の方にとって気になるのは「どうしたら非公開案件の情報を入手できるのか?」といったことではないでしょうか。
今回は非公開案件の情報を入手するために必要なことをお話したいと思います。
そもそもなぜ非公開にするのか?
案件を公開するか非公開にするかは売主の意向により決まりますが、そもそもなぜ非公開にするのでしょうか。
それは一言でいえば、売却情報の伝わる範囲を厳しくコントロールし、売主が望まない方面に情報が漏れてしまう可能性をゼロにするためです。
公開案件にすると、詳細な情報は伏せていても概要情報からサイトが特定され、関係者にサイトを売却しようとしていることが知られてしまう可能性があります。また、データ取得を目的とした関係者がアプローチしてくる可能性もゼロではありません。
サイトがユニークであればあるほど、またサイトの知名度が大きければ大きいほど、公開案件にするとサイトは特定されやすくなるため、非公開案件にする傾向があります。
公開案件でもそうですが、売主は、購入する可能性がない(あるいは可能性が低い)買主に対して、いっさい情報は開示したくありません。非公開案件では売主のその気持ちがより一層強くなります。
購入する可能性があるのは?
非公開案件では、仲介者は売主の意向を組み、購入する可能性が低い買主のもとにはいっさい情報はださず、購入する可能性がある買主のもとにのみ情報を直接持ち込みます。
では、売主そして仲介者がどのように購入する可能性のある買主を見極めているかというと、それは買主の買収実績です。もちろん、それだけではありませんが、買主の買収実績は大きな要素の一つです。
サイト売買の世界に興味がある人はたくさんいますし、日々情報を収集している人も多くいます。資金は潤沢にあるので良い案件があれば買いたい、と言っている人も多くいます。しかし、実際にサイトを買収したことがあるのは、そのなかのほんの一握りの人です。どこの世界もいっしょですが、実際に行動する人は全体のごく一部です。
行動する人かどうかを見極めるのに最適な指標の一つが買収実績なわけです。これまで行動した形跡のない人は、今回も行動する可能性は低い、もしくは行動しないとみられています。
その結果、買収実績のある人のもとには多くの非公開案件の情報が集まり、買収実績がさらに増え、買収実績のない人のもとには情報がこないので、いつまでも買収実績ができないという格差が生じることになります。
買収実績がない人はどうすればいい?
では、買収実績がない人が非公開案件の情報を入手するにはどうすればいいのでしょうか?
答えは簡単です。買収実績をつくるしかありません。
公開されている案件のなかから、小粒な案件でもよいので、まずは買収実績を作ることです。弊社の扱っている案件に限る必要はありません。他の人に示すことができる買収実績を作りましょう。
そもそも、非公開案件は金額的に小さくても数千万円、ふつうに1億円を超えてくる案件も多いため、買収実績がない人が検討するにはリスクが大きすぎます。サイト売買も投資の一つと考えれば、失敗することもありますので、初めてサイトを購入しようと考えている人は小さい金額から始めるべきです。そういった意味でも、公開されている小粒な案件で始められるのが良いでしょう。
買収実績が全くないのと1つでもあるのでは、売主そして仲介者からの見方はかなり変わってきます。「この人は本当に買う気がある人だ」と思われ、情報開示にも積極的に応じてもらえるようになるかと思います。
ですので、まずは1つでも買収実績をつくることから始められてみてください。実績を作ると、情報は集まってくるようになります。
補足
本記事では案件を公開するデメリットを述べていますが、もちろん公開することによるメリットもありますので、一概に非公開にすべきだというものではありません。公開案件にすることで多くの人の目に触れ、思いもよらない買い手が現れることも珍しくありません。ですので、案件が特定されるリスクが低いのであれば、公開案件として扱ってもよいと考えています。